明けましておめでとうございます。世界の端っこにあるようなブログを読んでいただけることに感謝しながら、2017年も書かないとどうにもできない思いをここで発散していきたい所存です。
この3日間ほど、正月休みを利用して“ジャニーズWESTの過去を巡る旅”に出ていました。というのは、2015年秋ごろから本格的にジャニーズWESTに興味を持ち始めたため、わたしはそれ以前の音源や映像作品についてリアルタイムで触れることが出来ていません。その期間を埋めるべく過去を遡っていこうというのが今回の旅、つまり端的に言えば過去映像の履修に明け暮れていました。と言いつつも結局、消化できたのはシングル特典映像3本とDVD1本だったのですが、その中の『なにわ侍ハローTOKYO!!』の感想だけは早いうちに書き残しておこうと思ったので、本日よりアリーナツアーが始まるというのに時期外れも大概ですがご容赦下さい。
しんどい
DVDを再生し始めて程なくして早々に悟りました、「この舞台、見るのがとてもしんどいぞ」と。そもそも、ジャニーズWESTがデビューするまでの道のりを基に作られた舞台ということで、これはどこかしらで気持ちが沈むのではという考えからこれまで視聴を避けていたところはあり想定内のことではあったのですが、それでもしんどかったです。
デビュー後にジャニーズWESTを好きになったのっていいとこ取りなんだなってなにわ侍を見ていると強く思う。デビュー前から応援してきた人が、この物語(事実を基にしたフィクションとして演じられてはいるんだろうけど)を現在進行形で見ていたのかと思うと、胸が締め付けられる。
— ちり (@ab30_038) 2017年1月2日
ジュニア時代のジャニーズWESTのメンバーについてはインターネットを渡り歩くことくらいでしか知り得ないし、デビュー前から応援していたファンの皆さんの気持ちは分からない。それでも、『なにわ侍ハローTOKYO!!』を見ていると、デビュー後の彼らだけを見ているということにどこかしら後ろめたさを感じなければいけないのでは、という圧迫感を覚えそうになりました。甘い蜜だけを吸って許されていいものか、陰陽の陽の部分だけに目を向けていいものか、と。物語自体はハッピーエンドで希望に満ちているのに、あの舞台の裏に様々な暗いものを隠しこんでいるようで、この舞台を実際に観劇した人たちの気持ちを考えると胸がぎゅっと苦しくなりました。
もう一つのしんどさの理由
デビュー前のことを現在進行形で把握していなかった後ろめたさや、当時のファンのつらさへの共鳴というのもしんどい原因なのですが、この舞台を見てしんどくなってしまうもう一つの理由は、この舞台があくまで現実の話を基にした“フィクション”として創作されているからだと思います。どこまでが現実でどこからがフィクションなのかが分かり難い。勿論明らかに創作された部分はあり、例えば登場人物の設定が代表的です。名前は本人たちと同じですが、一場のタイトルがオーディションを銘打たれているように、7人はデビューメンバーを決めるためのオーディションの場に初めて居合わせており(重岡・神山は旧知の仲という設定ですが)、古くから一緒にやってきた仲間たちではありません。一方、当時ジャニーズWEST4として名付けられデビューする予定だった4人は舞台上でもデビューメンバーとして選出され、それ以外の3人はデビュー出来ないというのは現実通り。
このように最初から事実とフィクションが混じり合って始まった舞台は、その後の展開を「これは現実に起きたこと?それとも舞台オリジナル?」といちいち考えさせてきました。これが現実に彼らの身に起こっていたら嫌だなと思う場面が、もしかしたら事実かもしれない。そのような一抹の不安を常に抱えながら見ることが、しんどさを一層強めました。
しんどさとエモさの表裏一体
しかし先に述べたように事実とフィクションが入り混じるということは、メンバーの舞台上での発言が現実に本人たちによって発せられた言葉(またはそれに似た言葉)である可能性もあるということ。つまり舞台上の感動的な言葉たちを、現実のものとして錯覚させることもできる。例えば一場や五場の重岡くんから神山くんに向けられた言葉がもし現実のものだとすると、かみしげクラスタのわたしは容易に撃墜させられますし、七場の淳太くんの一人語りも本当に淳太くんに似合うフレーズが並んでいて創作かどうかがよく分からなくなりました。
観客を不安にさせたと思えば期待も持たせてしまう、非常に心の動きが忙しい舞台でした。
今だからこそ安心して見られる舞台
散々ここまでしんどいしんどいと言ってきましたが、それでも『なにわ侍ハローTOKYO!!』を最後まで見ることが出来たのは、昨年クリスマスに開催されたジャニーズWEST初のドームコンサートで、本人たちが過去をまるっと抱え込みながらも目の前のことに向き合い、今はまだ夢とした表現できないような高みを目指していることを、自身の言動やコンサートの構成で表明してくれたことが大きいと思っています。本人たちがしんどがっていないことを、ファンがしんどがってどうする。
『なにわ侍ハローTOKYO!!』で最後に一人ずつ挨拶をする際、濵田くんがこのようなことを言っていました。
「私達は見守ることしか出来ないって言われるんですけど、それだけで僕たちは十分なんですね。一緒に、色んな所に皆さんを連れて行くんで、色んな景色を、これから見ていきましょう」
そして今ジャニーズWESTは、すでに濵田くんの言葉通りに色んな所へファンを導いている。デビューして3年に満たないながらも、これならもう大丈夫だ、安心して着いてゆこうと信じさせてくれる有言実行の頼もしい男の人たちです。
忘れることの出来ない過去があっても、そこにしがみつかないことは出来る。ジャニーズWESTには「デビューするまで色々あったかわいそうな子たち」という目で一切見られてほしくないので、色んな暗さを吹き飛ばす勢いでこれからも走っていってほしいと願うばかりです。
「知名度を上げたい」ってテレビで言っちゃう*1ジャニーズWESTを2017年も全力で応援するぞ!!!!!!!知名度上がれ!!!!!!!
以下、覚え書き用のDVD鑑賞メモです。
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