前回書いたラキセコンの記事から早1ヶ月以上が経っており、その間にラキセコンは無事に幕を閉じた。初のアニメタイアップ曲である新曲『逆転Winner』は、前作『バリハピ』を上回る初動売り上げ枚数で見事オリコンウィークリーランキング初登場1位を獲得した。新曲発売とほぼ同じタイミングで、ジャニーズWEST初となるCM決定の吉報が届き、お茶の間でぼんやりテレビを眺めているだけで神輿に乗った重岡くんが約3年振りにアイスを頬張る姿が見られるという、こちらまで神輿を担ぎたくなるくらいのめでたい状況が今も続いている。さらに、ジャス民の皆さんの「最高だった」との評判が熱いパリピポコンの待望の映像化も発表された。こうして振り返ってみると、ジャニーズWESTファンにとっては怒涛の1ヶ月だったに違いない。少なくともわたしはそうだった。
初めての応援上映
そして5月。あっという間に過ぎ去った4月の反動で少しぼんやりしている状態に耐えかねたわたしは、長期休暇の勢いも相成って、長らく抱いていたある野望を決行することとした。
劇場版「KING OF PRISM by PrettyRhythm」通称「キンプリ」の応援上映参戦である。映画自体は今年の1月に公開されているので「えっ、今更?」と思われる人には思われるであろう。
女の子向けアニメ「プリティーリズム・レインボーライブ」のサイドストーリーとして製作された作品ではあるが何も知らなくても楽しめるという評判を信用し、予備知識を持たず身一つで映画館に乗り込んだ。そして上映終了後、最後列の端の方で一人、口をついて出たのはこの言葉だった。
「……キンプリはいいぞ」
プリズムの煌めきに魅せられた者が皆揃って口にする呪文のような言葉を、わたしも例に漏れず無意識に口に出していた。キンプリを見た人たちが口々に「キンプリはいいぞ」と話すのは、これしか「言わない」のではなくて「言えない」のだと身を以て知った。考えずに感じる映画、それがキンプリだ。
参戦直後にツイートしたようにただのドラッグでしかないキンプリ。そしてその二日後。ジャニオタ界隈でも話題にしている方がいて気になりまくっていたキンプリをようやくキメてきたんだけど、完全なるドラッグでしかなかったのできっとまた行きます#キンプリはいいぞ pic.twitter.com/fHVlm28Z60
— ちり (@ab30_038) 2016年5月1日
早々に2度目をキメてしまった。今度はちゃんとサイリウム(通称「キンブレ」)を装備していった(チケット×2なのは同行者がいたから)。初参戦で応援上映会場のサイリウムの煌めきにも魅せられてしまったので、ジャニーズのコンサートグッズで販売されるペンライトの2倍弱する金額を支払いドン・キホーテで購入。サイリウムを持つと参戦してる感が一気に高まり「コレだよコレ!」とジャニオタ的にはしっくり来る感覚が得られたので大満足。直前に購入したせいでサイリウムの色の切り替えにあたふたしたけど、別に誰からも咎められないし次があれば改善したいなあくらいの軽い気持ちでいる。
「本編を知らなくても楽しめる」という意見がある一方で、「本編を見るとキンプリの見え方が変わるぞ」という意見もあったので、2回目の参戦前には是非本編を見ておこうと初参戦後に心に決めていた。時間があまり無かったので、ひとまず傑作選としてDVD化されている7話分を視聴することにした。
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「レインボーライブもいいぞ……!」
結論として、映画キンプリを見る見ない以前に本編そのものも良かった。女児向けアニメと言って変な先入観を持ってはいけない。傑作選のラスト2話(45話、51話)については、最終話である51話までの流れが気になりすぎて、結局その間の46〜50話も含めて見てしまった。全51話という長さなので、個人のエピソードにしっかりスポットを当てた上で全体のストーリーが進んでいくので、要所要所でいちいち泣けてくる。少女たちが、アイドルとして成長するために乗り越えなければならない壁のみならず、家族や恋愛の問題についても懸命に立ち向かっていく様は、幼さゆえに発揮できる力強さが感じられ応援せずにはいられない。
そして本編を見た上での応援上映参戦は、「本編を見るとより良い」と言う人の気持ちが確かに理解できた。Over the Rainbow(公式サイト画像の大きく写ってる3人)結成までの流れを簡単にでも知っているだけで、映画キンプリのエモさが違う。対立とか解散とか脱退とか、そういうワードに敏感なジャニオタには一際響く。全51話という数字に腰が引ける人もいるかもしれないが(というかわたし自身がそれだった)、傑作選だけでも見てみることをおすすめしたい。
キンプリについて書いたもう一つの理由
ジャニーズ関係のことを書いているブログでこの話題を持ち出したのは、ジャニオタ界隈でも人気だとかアイドルを題材にしているとか以外にも理由がある。キンプリを2回見た結果、主人公一条シンが重岡くんに見えてくる謎のマジックにかかってしまったのだ。
見た目はさわやか好青年なのでビジュアルのイメージは違うが、「趣味も特にない中学生がプリズムショーを初めて見てプリズムスタァになろうと決心し、その世界に足を踏み入れたらアイドルとしての才能が開花した」っていう設定とか、華はないけど主人公みが徐々に増してくるところとか、おまけに担当カラーが赤なところとか、話が進むにつれて「なんだろう……どこか重岡くんの面影を感じる」という気持ちが湧いてくる。ごめん、わたしだけかもしれない。まあまあネタバレになるので詳細は省くが、最後のシーンでは「君のシンデレラストーリーはこれからだよ!!!」とまるで昔の重岡くんに叫びたくなるような言葉をシンくんに投げかけたくなる。
ジャニオタだけでなくあらゆる界隈のオタクに勧めたい、劇場版「KING OF PRISM by PrettyRhythm」。今からでも全く遅くはない。是非一人でも多くの人にプリズムの煌めきを感じてほしい。