ごねんぶりにどめの

時代を嘆くなって、言ったじゃないか!

BL的王道のフルコース『おっさんずラブ』

 

普段は当ブログでジャニーズのことを主に書いているジャニオタですが、当方、小学生の時分にボーイズラブ(=BL)の世界に足を突っ込んでしまった20代後半女性(つまりぬるいながらも腐女子歴十数年)という別のオタクの顔も持っております。

そしてこの度、見事にドラマ『おっさんずラブ(=OL)』にハマりました。ええ、一瞬でホイホイされましたとも!!!

視聴している中で度々感じていたのは、「この場面、前に漫画で読んだことあるような……?」という既視感でした。つまり腐女子の視点で見ると、意外とBL的王道が盛り込まれているな、と。

そこで、「これはBLにありがち」と個人的に感じたOLシーンを抜粋してみました。

ちなみに「王道=ありがち=悪」ではなく、「王道=ありがち=イイものはいつの時代もイイ」という超ポジティブ解釈なのでよろしくお願いします。王道が王道と呼ばれるのは、例え飽きることはあってもなんだかんだで結局イイからなんですよね。

話が逸れました。それでは本題に入ります。

 

第1話

◎一人だと何もできない真面目系ダメ男(世話焼かれがち心配されがち) / 人柄はめちゃくちゃ良い(ほだされやすい) / 他人との関わり合いにおいて計算ゼロ(アホの子) / ノンケ(ロリ巨乳好きを豪語)

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つまり田中圭さん演じる春田創一(黒澤部長からしか呼ばれないけどあだ名ははるたん)のことです。キャラ設定がBLに出てくるありがち要素詰め込みすぎて完璧。

春田母「靴揃えない服脱ぎっぱなし食べた皿そのままズボンにティッシュ入れたまま洗濯レシート入れたまま洗濯!」

春田「(牧が手に持っていたビニール袋の中身を見て)料理するんだ」
牧「まあ、簡単なものしか作れないっすけど。今日は唐揚げです」
春田「すげえじゃん!揚げ物すげえじゃん!」
牧「適当っすよ」

牧「(洗濯物についたティッシュのカスを見て)いやマジティッシュ……」
春田「ごめん……」
牧「え、もう、お菓子こぼすのガキじゃないんですからー」
春田「ああ、ごめんごめん(と言って服についた食べかすを床にはらう)」

春田「(入浴中に)まきー、ちょっとバスタオル取ってくんない?忘れちったー」

最早一周回ってあざとさにすら感じられる、林遣都さん演じる牧凌太が黙っていられないこのダメさ!!!春田、牧くんに捨てられたらマジで誰も拾ってくれねえぞ!!!って、吉田鋼太郎さん演じる黒澤部長がいましたねすみません……なんだかんだで誰かに可愛がってもらえるタイプなんだよなあ、はるたん。

 

2話

◎我が身に起こったことを知人に相談する時の切り出し方

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春田「友達の話なんですけど」

友達の話という体で話し始めるけど相手にはなんとなく本人のこととバレてしまっている展開、ああ王道中の王道!バレていないと思っている本人を「もう、おばかさんだなあ……」という温かい目で見守るのが正解。

◎本気の行動を冗談と嘘をついて安心させて、自分はこっそり傷つく

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牧「春田さん、冗談ですよ」
春田「へ?」
牧「昨日のアレ、冗談ですよ。春田さん本気だと思ってません?」
春田「ああ……つか、何?と思った」
牧「いや、そこはオォイってツッコんでほしかったんすよ」
春田「……わっかりにくうぅ!いやいやお前それは分かりにくいわぁ!」
牧「あるじゃないすかほら、男子校ノリみたいなやつ」

「冗談ですよ」って言ってほっとした春田を見て笑ってる牧くん超切ない。好きな人を自分のせいで困らせたくないから自分が傷つく方を選ぶっていう展開、同性愛者とノンケを描くBLでは比較的王道だけど、やっぱり「春田のバカ!もう知らない!」と叫びたくなる。

◎恋愛感情持ってるかはよく分からないけど嫌いじゃないから優しくする

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牧「可能性がないなら、優しくしないでください。ルームシェアなんかするんじゃなかった」
春田「聞けよ!」
牧「出て行きますから!もう全部忘れてください」
春田「それはやだ」
牧「なにもかも違うのに、一緒に暮らすのは無理です」

春田「オレダメなとこあったら直すからさあ、友達として、今までみたいに、普通に暮らせないのかなあ?」
牧「ずるいですよ春田さん……(おでこにキスして)普通には戻れないです」

ほんっっっっとに誰にでも優しすぎるのも考えものだよね!!!!!!「友達として」って言ってるあたり、春田は牧くんの気持ちをこの時点で全然考えてなくて、「とりあえず牧が出て行くのは嫌だから引き留めよう」くらいにしか思っていないと考察。それでも牧くんは春田が好きな気持ちを抑えきれなくて、結果おでこにチューだけして去っていくという。本当は唇にしたかったかもしれないけど、また春田を困らせるわけにはいかない、でもキスしたい、という気持ちの折衷案としてのおでこにキス。キレると敬語がタメ語になって口悪くなるのに、メンタルが女子すぎる。

あと牧くん、涙目になると女子度がいきなりぐんと上がるんだけどあれは一体どんなマジックなの……(答え:演技力)。

 

4話

◎「同性愛者同士の方が恋愛する上で理解しあえるから辛くない」というやり取り

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武川主任「牧、お前は今、不毛な恋愛に足を突っ込んでる。そう思わないか……?完全にお前の、片思いなんだろ……?」
牧「……はい」
武川主任「あっち側の人間を好きになっても、絶対に幸せになることはない」
牧「分かってます、そんなこと、俺が一番分かってます」
武川主任「俺なら、あいつと違ってお前を傷つけたりしない」
牧「……ですね」

武川主任はよりを戻したい気持ちもあるだろうけど、それ以上に牧くんに傷ついてほしくないからわざわざこういう言葉をかけていて、それに対して牧くんは傷つくの覚悟でノンケの春田への気持ちを止める気がないことをここで意思表明しちゃっていて、どっちの立場に立っても胸が苦しい。

こういう、同性愛者の昔付き合ってた男が悪役当て馬ポジションを経て最終的に良い奴ポジションになるパターン、割とあります。途中で悪役っぽく立ち回っても(本作の武川主任もそう)良い奴なのバレちゃうから「もっと別の素敵な人と出会うんだよおおおおお」と、見ている側が必死に幸せを願ってしまいがち(わたしだけ?)。武川主任、マジで幸せになってください。

 

5話

◎何も考えていないノンケ側の言葉に不意に救われる

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牧「春田さんは春田さんのペースでいいですから。形だけじゃなく、ちゃんと好きになってもらえるよう、俺頑張りますから」
春田「牧、恥ずかしくないから。牧と一緒にいることは、俺にとって全っ然恥ずかしいことじゃないから」

ここでオスの顔をちゃんとして、牧くんを捉えて離さないような視線を向ける春田マジあざとい。牧くんが惚れ直してまうやろ。

ちなみに7話(最終話)の告白シーンも分類としてはこれに近い。

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牧「俺といたら、春田さんは幸せになれませんよ」
春田「だからさあ!お前はいっつもさあ!そうやって勝手に決めんなよ!」
牧「……」
春田「俺は!ずっとお前と一緒にいたい!だからあ!俺と!結婚してくださーーーーい!」
牧「……ただいま」
春田「おかえり」

(泣いて帰ってきたのは春田なのになんで牧くんが「ただいま」なんだよ!!!と春田のダメっぷりに怒りそうになったけど、春田家に住んでいたから牧くんが「ただいま」側なんだと気付いて冷静な気持ちを取り戻したのはここだけの話です)

 

6話

◎あれこれ詮索されるのが面倒になってキスして口塞いで黙らせる

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牧「なんかもううるっせえなあと思って」

こんなシーン、二次元でしか見られないと思ってた……。わたしの口からはそれしか言えません。

◎悪意のない親の言葉

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春田母「いつまでも結婚できないと思わない?」「孫の顔だってみたいじゃない?」「早くちずちゃんとくっついてくれたらいいのに」「ずーっと創一と友達でいてね」

「結婚」「孫の顔」「異性の幼馴染の名前」「友達」というBL的パワーワードが一文ごとに出てきて、牧くんの心理状況を思うとごりごりに心臓を抉られました。話している側に悪意がないというのが余計にしんどい。こういう世間の目を意識する言葉をきっかけに一人で思い詰めて一旦別れ話に発展する展開は王道だと思います(牧くんがまさにそれだった)。

 

7話

◎ノンケとの恋愛に吹っ切れる

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牧「俺、もう我慢しないって決めたんで」

この後も含め、最高にかわいいラストシーンでした。何かと自分の気持ちを抑え込んで我慢しがちだった牧くんが精神的に成長するきっかけになったのがダメダメ男の春田というのがどこか悔しいけどね!

 

 

長らくBLを細々と愛好してきた者としては、こういう作品が世に出ること自体驚きで、しかもそれなりに視聴者に受け入れられ、良い方向に話題になっているというのが、嬉しいとかありがたいとか色々飛び越えて「そうか、時代って変わるんだな」という結論に落ち着きました。本当、良い世の中になったものです。こそこそとBLを嗜んでいた十数年前が嘘のよう。素晴らしい作品をありがとうございました。

最後に繰り返しになりますが、わたしは武川主任が良い恋人見つけて幸せになるスピンオフ作品を是非見たいので、関係者の方は何卒よろしくお願いします。

 

 

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