ごねんぶりにどめの

時代を嘆くなって、言ったじゃないか!

『シン・浪費図鑑』を読んでいい気分になったので2018年の浪費の記録をちょっとだけ晒す

 

 

昨年夏に発売となり当ブログでも紹介した『浪費図鑑』の続編、『シン・浪費図鑑』が先日発売となった。

シン・浪費図鑑 (コミックス単行本)

シン・浪費図鑑 (コミックス単行本)

 

 

前作は同人誌『悪友 vol.1』からの増補改訂版として出版されたが、本作はオール書き下ろし。目次は公式ツイッターの画像を参照していただければと思う。

 

なんと、浪費女の告白でトップバッターを担う『安室透で浪費する女』は以下のサイトで試し読み出来てしまう。

浪費図鑑 ―悪友たちのないしょ話―|小学館

ジャニオタのツイートが主に流れてくるわたしのTLにも、特に春から夏にかけて「ゼロシコ」「今日も執行されてくる」「100億の男」「あむぴ~~~~~~」などの声を度々見かけた。2018年のオタク界隈でのトレンドを確実に押さえ冒頭に持ってくる時点で、既にこの書籍の間違いなさが伺える。

流行にただ乗っかるだけではなく、後半くらいから徐々にディープな浪費女が登場するのもこの本の魅力である。わたしは「マリノスケ」「ホセ・キャリオカ」をこの本で初めて知った。あと、美容整形に浪費する女が「痛くないわけがないだろう」と語る潔さには惚れ惚れした。

 

「浪費」という、普通ネガティブな意味で使われる言葉を選んだのは、わざとです。前回本を出して気付いたのは、この言葉の先にあるのは、自虐ではなく自信なんだということでした。

上記の文言が『はじめに』の項で記載されているが、この本に登場する多くの浪費女は自信を持ってお金を使っている。自分の頭で考えて、意志を持って「浪費」をしているとわたしは感じた。

 

話は少し変わって自分の話になるが、今年は「2018年は行きたい現場は行ける限り行く」という目標を立てて動いていた。『シン・浪費図鑑』に登場する女性たちには敵わないが、行きたい現場のために金は惜しまない(ただし高額転売には一切手を貸さない)と決め込んでいた。自分を取り巻く環境を考慮すると、自身で得た収入を好きなように使えるのも今じゃないと出来ないかもな、となんとなくだがふっと思ったからだ。飽き性なので熱量のあるうちにやれることはやっておこうという自身の性格を踏まえての考えでもあった。

まだ今年は2か月ちょっと残っているが、意志の強い浪費女たちの潔い告白を読んで清々しい気分になったので、現時点で今年ジャニーズにかけたお金をまとめてみることにした。「使う金は惜しまない、金で体験を買うのだ」と覚悟して行動してはいたものの、それでも数字を打ち込む手は時たま震えた。

そして結果がこちら。コンサート、舞台、映画、コラボイベントといった、広い意味での現場関連に使った金額をざっくりまとめた。

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表計算ソフトでまとめてみた結果、申し込んである12月のキスマイのツアーに1公演でも行くことになればチケット代が大台をひとつ突破することが分かった。既に大台が何かわからなくなってくる額ではあるのだが。各会場への電車代などさらに細かく交通費を加味すれば広い意味での遠征費の額は上がるが、グッズ代と遠征費は個人的には想定範囲内だった。

ちなみにこれとは別にCDやBD・DVD等の円盤と、ドル誌をはじめとしたあらゆる雑誌に費やした金額もまとめてみたのだが、円盤は11月に発売予定のキスマイツアーのBD・DVD込みで10万弱、雑誌は今日まで買ったもので45000円ちょっとだった。円盤は発売日に合わせて購入したもののみで過去作品を含めていないので、多分もっと値段は上がると思う。

 

どんぶり勘定である程度把握はしていたものの、こうして数字を叩きつけられると「すごい額だな……」と自分のことながら目を丸くする。しかし驚きはしても後悔は伴わない。

舞祭組としての初めてのツアーをこの目で見た。KAT-TUNの記念すべき充電明け公演にお邪魔した。夏をキスマイと共に汗だくになって走った。A.B.C-Zの身体能力の高さを目の当たりにした。夢だった内くんのコンサートや舞台に足を運んだ。

今年行きたい現場には全部行けたと自信を持って言える。お金の力で自分の目的を余すことなく果たせたと思う。反対に、やれるだけのことをやってみて現場に通うことの辛さも学んだ。総括すると今年は我が身を投じてオタクとしての学びを得られた年だったように思う。先に述べたように今年はまだ2ヶ月ちょっと残されているのだが。

 

 

さて、自分のことばかり話しすぎてしまったが、『シン・浪費図鑑』の中でどうしても書き残しておきたい内容があったのでもう少し話を続ける。

それは第2章のスペシャルインタビューで『名探偵コナン ゼロの執行人』宣伝部の方がオタク活動におけるマウント合戦(お金をかけている方がえらい的な風潮も見かけるがどう思うか)について聞かれた際の回答である。

自分の愛を人に見せた方が勝ちみたいなマウントの取り方をする方も、確かにいらっしゃいますけど、愛の表現は人それぞれですから。缶バッジを集めている人は、缶バッジで自分の愛を表現しているだけ。執行回数を口にしている人は、回数で愛を表現しているだけ。じゃあ缶バッジも持ってないし映画も1回しか観てないけど、毎日安室さんのこと考えていますっていう人に愛がないかっていうと、違う。愛の表現の仕方なんて人それぞれじゃないですか。

 

かの有名な太宰治は、“愛は、この世に存在する。きっと、ある。見つからぬのは愛の表現である。その作法である。”と著書の中で書いた。

愛しているから何をしても許されるわけではない。でも、間違うことはあるだろうし、後悔することもあっていい気がする。大事なのは自分の頭で都度考え、ポリシーを持ち芯のある行動を取ることだと思う。

誰かを愛しながら、自分なりの人を愛する作法を身に着けていきたいものである。

 

オタクとしての学びの多い『シン・浪費図鑑』、是非お手に取ってみてください。