ごねんぶりにどめの

時代を嘆くなって、言ったじゃないか!

お腹の子どもと行った現場、あきらめた現場

 

2020年4月、わが家に新しい家族がひとり増えた。昨夏の終わりごろからわたしのお腹にいた小さな命が、外の世界に元気よく飛び出してきた。

妊娠していると分かった時、多方面にまつわる迷いや心配事が頭を巡った。仕事いつまで続けられるのかなとか里帰りした方がいいのかなとか色々あったけど、その中には「これから現場って行けるのかな」もあった。だってオタクだもの。

結果として、望みどおりに行けた現場もあれば、行きたかったが諦めた現場もあった。ひとつひとつ考えて選択したので後悔はない。

妊娠中に現場に行くにあたって、大いに頼ったのはインターネットだった。「妊娠 コンサート ジャニーズ」「妊娠 ライブ いつまで」などの言葉を検索窓に入れ、妊娠してから現場に足を運んだ諸先輩方の記録を探し回った。だから今度は、わたしが誰かの先輩になれればいいな、という気持ちでこのブログを書くことにした。

 

以下わたしの実体験を書いていくが、当然ながら妊娠中の経過は個人によって違うはず。わたしは概ね最後まで病院の診察では経過問題なしの妊娠生活を送っていました。もし同じような状況でこの記事を読んでいる方は、あくまで参考程度に目を通していただければと思います。本当に心配なら、わたしの話より医療従事者の意見を聞いた方がベターです。

 

・行った現場

・2019.10(妊娠3ヶ月)『KING OF PRISM -Prism Orchestra Concert-』

ジャニーズではなく推しアニメ関連の現場。

9月はじめの、妊娠していることが分かって間もない頃からつわりが始まった。つわりの症状は様々あるが、わたしの場合は常になんとなく気持ち悪くて空腹になると気持ち悪さが増すというのが主な症状だった。

まだ妊娠が分かっていない昨年5月にチケットを確保した時は、頑張って日帰りするつもりだった。しかしつわりの症状が仮に続いていた場合、昼夜2公演参戦した上で自分の体力がもつのかが心配になり、公演の1ヶ月前を切った頃にホテルを予約することに。3連休の中日であることに加え、ラグビーワールドカップ日本戦の横浜での開催日と重なっていたが、お高め価格ではあるものの予約が取れて一安心した記憶がある。

いざ公演日を迎える頃にはつわりの症状はピーク時に比べたらかなり落ち着いており、公演中やその前後で具合が悪くなるようなこともなかった。コンサートと、そのおまけのちょっとした横浜観光を穏やかな気持ちで楽しんで帰ってきた。

・2019.11(妊娠4ヶ月)『syrup16g Tour 2019 【SCAM : SPAM】』

こちらはジャニーズでも2次元でもない現場。10年以上聴き続けている、人生になくてはならないバンドのライブ。関東在住なのでいちばん行きやすい東京公演にも申し込んでいたがはずれてしまい、仙台まで遠征することになった。こちらも妊娠判明前の6月にチケットが当選していた。

ライブはオールスタンディング形式。普段のジャニーズのコンサートとは状況が全く違うため、妊娠の有無以前にスタンディングライブ初心者は会場でどのようにしていればよいのかを調べた。そこに妊娠中であることを加味した結果、「できることなら壁際キープ」「無理に前に行こうとしない」を心がけてライブに臨むことにした。

10月の横浜とは反対に、はじめはライブ後一泊して翌日にのんびり帰ろうと思っていたが、日帰りすることにした。終演時間を考えると日帰り可能だったので、その日のうちに帰宅できれば翌日を丸一日休息に充てることはできるからなんとかなるだろうという考えからだった。つわりの症状が10月よりもさらに落ち着いていたこともある。

特に予想外のことは起こらず、当初の計画通りライブハウスの壁際を終始キープしてバンドの音楽を聴いていた。約3年ぶりに生で彼らの音楽を聴ける機会だったので、無事行って帰ってこれて本当によかった。

・2019.11(妊娠5ヶ月)『Winter Paradise 2019 ~ふゆパラ~(内博貴公演)』

実は、前述した11月のスタンディングライブで現場納めにしようと思っていた。冬が近づくにつれインフルエンザの流行が懸念されるため、免疫力が弱まっている妊娠中に人の多く集まるところに自ら進んで行くのは良くないと考えていたからだ。昨年1月に予防接種を打ったにも関わらず、現場後にインフルエンザにかかってしまっていたので余計気にしていたところもあった。

公演決定・申し込みのお知らせが来たのは、「とうとうサマパラがなくなって内くんの歌う姿を見られる機会はなくなってしまったのか……」と過ぎ去りし夏を憂えていた9月のことだった。お知らせメールを見るや否や「行く。内くんのライブ絶対行く。」と簡単に決心は揺らいだ。

感染予防として公演前後だけでなく公演中もマスクをしていた。演者から見てあまり気持ちのいいものではなかったかもしれないが、背に腹は代えられない。マスクをしている分、コールアンドレスポンスはいつもより大きな声を出すよう意識した。

「今年もボーカルの内くんを生で見られて満足した。これでもうしばらく現場に行くことはないだろう」

そう思いながらグローブ座を後にした。

・2020.2(妊娠8ヶ月)『〇〇な人の末路~僕たちの選んだ××な選択~』

「これでもうしばらくは現場に行くことはないだろう」と思ってから数週間後、まる末舞台化決定のお知らせが届いた。

「舞台はずっと座って見ていられるしとりあえず申し込もう」

その時になってやっぱり行けばよかったと後悔したくなかったので、ひとまず完全に道を閉ざさないために、2、3ヶ月後の自分がどうなっているのか気になりつつも申し込みをしてチケットを取った。

そして2月。妊娠後期に入り、外から見てもお腹が目立つようになっていた。その大きくなったお腹に膀胱が圧迫され、頻尿ぎみになっていた。疲れやすくなった等、体調の細かい変化は他にもあったが、舞台観劇に際しては冗談ではなくこの頻尿が最も心配の種となった。この舞台は休憩なしとあらかじめ情報が公開されていたので、舞台の途中でトイレに行きたくならないことを心の底から願った。舞台の一部分を見逃すのも、周りの人にすまなそうにしながら席を立つのも、出来ることなら避けたかった。

願いが届いたのか、公演中に一度も席を立つことなく済んだ。公演前に水分を多く摂らないように意識したのも大きかっただろう。妊娠前はまさか自分がこんなに頻尿に頭を抱えるとは想像だにしていなかった。妊婦の頻尿問題侮るなかれ。

 

・諦めた現場

これまで書いてきた内容を見ると、行きたい現場に惜しみなく足を運んでいるように思えるが、検討して行くのを泣く泣く諦めた現場も一応いくつかある。

・2019.11『虎者 -NINJAPAN-』

ちょうど妊娠が分かったくらいの頃に申し込み案内が来て、「11月なら行けないかな……」と申し込まず。その時期は妊娠中に現場に行くことにどちらかというと消極的だった。

・2019.12『ENTA!2 4U.Zeppin de SHOW』

インフルエンザをはじめとする感染症を懸念して行くのを断念。結局その後ふゆパラに行くことにしたわけだが……。

・2020.2『KING OF PRISM SUPER LIVE Shiny Seven Stars! 』

舞台観劇はできてもずっと立ちっぱなしは流石に難しいだろうと考えて申し込まず。先月待望の円盤が発売したのでそちらで楽しませてもらいました。

KING OF PRISM SUPER LIVE Shiny Seven Stars! Blu-ray Disc
 

 

 

・妊娠中に現場に行くことについて

無理は禁物だが、我慢しすぎることはない。これがわたしの結論だ。

自身の経験を踏まえると、自動車運転ではないが「かもしれない運転」を心がけることが大事なように思う。「つわりの症状がひどくなるかもしれない」「途中で席を立つかもしれない」など、少々ネガティブなくらいの想像をし、対応策を考えた上で臨んでほしい。「チケットがあっても行けないかもしれない」くらいの覚悟を持ってもいいと思う。

人の集まる場所に行くので感染対策も必須だ。冬場は特にそう。妊娠中でも完全に薬を使えなくなるわけではないが、病気になるよりはならない方がきっといい。

あとは自己判断しすぎず、医療従事者の言うことをまずは聞き入れて行動に反映させればいいのかな、と思います。

 

 

・おわりに

妊娠中のライブ参戦にあたり読んでみたブログ。スタンディングについても何かブログを読んだ気がするけど失念してしまったので割愛。

https://enagasatomi.com/genlive/

http://becomeamother.hatenablog.com/entry/2015/10/13/101841

 

 

この記事を参考にしようと読んでくれた方のオタク的生活がより良きものになりますように。