ごねんぶりにどめの

時代を嘆くなって、言ったじゃないか!

キスマイ及びエイベックスのアンバサダー就任の挨拶に代えて

 

初めてジャニーズに魅せられてから早15年近くが経とうとしているが、最近考えていることがある。

長い間、アイドルとファンは双方向の信頼関係を構築するものという意識があった。例えば我々ファンはチケット代を支払い興味を持つアイドルのコンサートに行くと(ファン→アイドル)、素晴らしいパフォーマンスを見せられ「今日はみんなありがとう」と言われて帰ってくる(アイドル→ファン)。

しかし、ここ1、2年の間でアイドルとファンに加え、もう一つ重要な構成要員がいるように思えてきた。

 

それは『レーベル』である。

 

デビュー組の音楽作品や映像作品の特徴はレーベルによって結構な違いがあることに、ここ数年のDD気質の加速によって気付き始めた。

ジャニーズも複数のレーベルが様々なグループの作品製作に関与している。キンキやNEWS、ジャニーズWESTは『Johnny’s Entertainment(JE)』、嵐やKAT-TUNHey! Say! JUMPが所属する『J Storm』、V6やキスマイが所属する『avex(エイベックス)』、SexyZoneやA.B.C-Zが所属する『ポニーキャニオン』、……。

DD気質が高まってはいるものの全てのグループについて網羅的に話をすることができないので各グループがどうだこうだという話はここではしない。しかしこれだけは自信を持って言える。

 

エイベックスのキスマイに対する力の入れ方がとにかくすごい。

 

キスマイに興味を持ち始めた当初から、今まで好きになってきたグループよりもレーベルの関わり方が密だと感じていた。

例えば、CDでもDVDでも、何らかの作品の発売情報が解禁になったとする。通常、それから発売までにジャケット写真やカップリング曲、特典映像などの情報がおもむろにぽつぽつと明らかとなり、さあ発売日、という流れだと思う。

しかしキスマイは違う。その流れはもちろんベースとしてあるが、そこに「制作者の声」が乗ってくる。具体的には公式ホームページのスタッフブログが連日のように更新される。

BLOG | Kis-My-Ft2 Official Website

ちなみにここ1年間の記事数がこちらである。

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去年の12月なんて、1日1記事書いたとして月の半分以上何らかの記事が更新されていることになる。当時は舞祭組のアルバムとキスマイのライブBD・DVDについての情報をほぼ同時期に更新していたのでこの多さとなった。今月はシングル発売月だったのと来月発売のライブ映像の告知が重なり、ここ1年間でも比較的更新数の多い月となっている。

 

このようにエイベックスのキスマイへの注力具合には、我々ファンも目を見張るほどである。そのうち #エイベたんありがとう #でもエイベたん寝て みたいなハッシュタグが登場しそうな勢いである。*1 実際夜中に更新されることもあるので、担当者がリアルタイムで仕事をしているのか予約投稿みたいなことをしているのか、一社会人としては結構心配している。

 

そのスタッフブログで先日、このような文言が書かれていた。

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(画像元:18.10.27LIVE DVD & Blu-ray「Yummy!! you&me」ちょい出し情報③ 〜BTC〜 https://avex.jp/kismyft2/blog/2018/10/27.html

 

この記事を書いている自分は今「キスマイアンバサダー」というよりもむしろ「エイベックスアンバサダー」に近いかもしれない。エイベックスのお陰で、先に述べたアイドルとファンに加えレーベルで構成されるトライアングルの共鳴が大事なことに気付かされた。

ちなみにそのトライアングルの構図だが、現時点ではキスマイを想定してこのように考えている。

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 以下簡単に解説。

 

アイドルとファン

ここは最も想像しやすいと思う。好意や信仰心など様々な興味(と欲求を満たすための活動費)と、それらに応える様々な供給で成立している。

 

アイドルとレーベル

キスマイとエイベックスは、双方向に「推し」合いをしているように見える。仕事をする人たち同士なので、自分は業界関係者ではないしどれほど両者が密に関わっているのかは存じ上げない。あくまで自分からどう見えているかという内容しか語ることはできないのだが。

エイベックスは先述したスタッフブログでの推し具合がとにかくすごい。実際読んでみれば分かると思うが、どこかのオタクが書いたような文章である。

BLOG | Kis-My-Ft2 Official Website

反対にキスマイはというと、本人たちの口から「エイベックスさん」「ベックス」等、レーベル名が飛び出してくることも最近では珍しくない。その良い例が今夏行われたツアーのMC中、毎回挟まれていた告知タイム。告知を任されていたメンバーの一人宮田さんが、ある時を境に自分がエイベックスの申し子とでも言うかのように「ベックス俊哉」*2と名乗り始めた。さらにツアーの後半ではメンバーが増え「ベックス4」*3が結成されていた。

最近ではジャニーズwebの連載で本人たちが情報解禁とともにリンクを貼ってくれることもしばしばだ*4

 

ファンとレーベル

ここが最も信頼関係を構築しにくいと考えている。十数年間ジャニーズの様々なグループを見てきた中で、わたしは「グループは嫌いじゃないのに、曲がなあ……売り方がなあ……」となったことが何度かある。もちろん全てレーベルのせいではないのだが、やはりレーベルごとの特色はあると思う。

その点、キスマイのファンとエイベックスは、双方の距離の近さや信頼度の高さが特徴的に見える。【アイドルとレーベル】の項で述べたように、エイベックス公式サイトのスタッフブログは何故かオタクが書いたような熱い文章で綴られている。エクスクラメーションマークが妙に多い。この溢れんばかりの熱量に、ファンは少なからず引き寄せられるように思う。まるで気分が高揚したときの自分やオタク友達に似た存在をそこにも感じてしまうからだ。

そしてその熱量の証明であるかのような作品の数々。まず、CDにしろ映像作品にしろ特典がやたらと豪華である。少しばかり値は張る気もするが、コストパフォーマンスを考えると文句なしに財布を取り出したくなる。

楽曲も良い。オタクが言う「良い」の信頼性は大して高くないと思うが、ジャニーズにしてはお洒落なサウンドが多いのではないかと個人的には考えている(あくまで音楽に全く明るくない一般人の意見なのであしからず)。デビュー7年目にしてシングル22枚を発売し年一ペースでアルバムも出しているため、そもそも楽曲数が多いところも強みだと思う。

数日前には「今までリリースされた全楽曲から好きなものを選んでプレイリストにできる」というとんでもない機能が公式サイトで公開されたので、是非サイトに足を運んでいただきたい。まずはエイベックスが作ったおすすめプレイリストを聴いてみてほしい。

MUSIC | Kis-My-Ft2 Official Website

 

 

これまで書いてきた文章で、キスマイのバックにつくエイベックスの強大さとファンからの信頼度が少しでも伝わればと思う。ファンとしては大変ありがたく「“大船に乗ったつもり”ってまさにこの気持ちなんだ……」という気に度々させられる。

あわよくばこの記事を読んだどこかの誰かが、今までよりもキスマイに興味を持ってくれたらもっと嬉しい。来月発売のライブ映像のティザー映像も帰る前に是非見ていって下さい。

 

 

 

 

 

そして私事ながらエイベックスにはキスマイ以外でもお世話になっているのでこの先もしばらく頭が上がらないです本当……(地球が黄色い方のキンプリ、来春アニメやるのでそちらも是非見てください)。

 

 

 

*1:スタッフブログの中の人がオタクのような発言をすることもあってか、キスマイのファンは親しみを込めてエイベックスを「エイベたん」と呼ぶこともしばしばである

*2:「エイベックスとずぶずぶだぜええええ」などとステージ上で言っていた

*3:花より団子のF4にちなんだ名前、宮田さん+藤ヶ谷さん玉森さん千賀さんの4人を指す

*4:ただし規制はあるのかジャニーズネットのリンクが貼られそこからエイベックス公式に飛ぶ形になる

『シン・浪費図鑑』を読んでいい気分になったので2018年の浪費の記録をちょっとだけ晒す

 

 

昨年夏に発売となり当ブログでも紹介した『浪費図鑑』の続編、『シン・浪費図鑑』が先日発売となった。

シン・浪費図鑑 (コミックス単行本)

シン・浪費図鑑 (コミックス単行本)

 

 

前作は同人誌『悪友 vol.1』からの増補改訂版として出版されたが、本作はオール書き下ろし。目次は公式ツイッターの画像を参照していただければと思う。

 

なんと、浪費女の告白でトップバッターを担う『安室透で浪費する女』は以下のサイトで試し読み出来てしまう。

浪費図鑑 ―悪友たちのないしょ話―|小学館

ジャニオタのツイートが主に流れてくるわたしのTLにも、特に春から夏にかけて「ゼロシコ」「今日も執行されてくる」「100億の男」「あむぴ~~~~~~」などの声を度々見かけた。2018年のオタク界隈でのトレンドを確実に押さえ冒頭に持ってくる時点で、既にこの書籍の間違いなさが伺える。

流行にただ乗っかるだけではなく、後半くらいから徐々にディープな浪費女が登場するのもこの本の魅力である。わたしは「マリノスケ」「ホセ・キャリオカ」をこの本で初めて知った。あと、美容整形に浪費する女が「痛くないわけがないだろう」と語る潔さには惚れ惚れした。

 

「浪費」という、普通ネガティブな意味で使われる言葉を選んだのは、わざとです。前回本を出して気付いたのは、この言葉の先にあるのは、自虐ではなく自信なんだということでした。

上記の文言が『はじめに』の項で記載されているが、この本に登場する多くの浪費女は自信を持ってお金を使っている。自分の頭で考えて、意志を持って「浪費」をしているとわたしは感じた。

 

話は少し変わって自分の話になるが、今年は「2018年は行きたい現場は行ける限り行く」という目標を立てて動いていた。『シン・浪費図鑑』に登場する女性たちには敵わないが、行きたい現場のために金は惜しまない(ただし高額転売には一切手を貸さない)と決め込んでいた。自分を取り巻く環境を考慮すると、自身で得た収入を好きなように使えるのも今じゃないと出来ないかもな、となんとなくだがふっと思ったからだ。飽き性なので熱量のあるうちにやれることはやっておこうという自身の性格を踏まえての考えでもあった。

まだ今年は2か月ちょっと残っているが、意志の強い浪費女たちの潔い告白を読んで清々しい気分になったので、現時点で今年ジャニーズにかけたお金をまとめてみることにした。「使う金は惜しまない、金で体験を買うのだ」と覚悟して行動してはいたものの、それでも数字を打ち込む手は時たま震えた。

そして結果がこちら。コンサート、舞台、映画、コラボイベントといった、広い意味での現場関連に使った金額をざっくりまとめた。

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表計算ソフトでまとめてみた結果、申し込んである12月のキスマイのツアーに1公演でも行くことになればチケット代が大台をひとつ突破することが分かった。既に大台が何かわからなくなってくる額ではあるのだが。各会場への電車代などさらに細かく交通費を加味すれば広い意味での遠征費の額は上がるが、グッズ代と遠征費は個人的には想定範囲内だった。

ちなみにこれとは別にCDやBD・DVD等の円盤と、ドル誌をはじめとしたあらゆる雑誌に費やした金額もまとめてみたのだが、円盤は11月に発売予定のキスマイツアーのBD・DVD込みで10万弱、雑誌は今日まで買ったもので45000円ちょっとだった。円盤は発売日に合わせて購入したもののみで過去作品を含めていないので、多分もっと値段は上がると思う。

 

どんぶり勘定である程度把握はしていたものの、こうして数字を叩きつけられると「すごい額だな……」と自分のことながら目を丸くする。しかし驚きはしても後悔は伴わない。

舞祭組としての初めてのツアーをこの目で見た。KAT-TUNの記念すべき充電明け公演にお邪魔した。夏をキスマイと共に汗だくになって走った。A.B.C-Zの身体能力の高さを目の当たりにした。夢だった内くんのコンサートや舞台に足を運んだ。

今年行きたい現場には全部行けたと自信を持って言える。お金の力で自分の目的を余すことなく果たせたと思う。反対に、やれるだけのことをやってみて現場に通うことの辛さも学んだ。総括すると今年は我が身を投じてオタクとしての学びを得られた年だったように思う。先に述べたように今年はまだ2ヶ月ちょっと残されているのだが。

 

 

さて、自分のことばかり話しすぎてしまったが、『シン・浪費図鑑』の中でどうしても書き残しておきたい内容があったのでもう少し話を続ける。

それは第2章のスペシャルインタビューで『名探偵コナン ゼロの執行人』宣伝部の方がオタク活動におけるマウント合戦(お金をかけている方がえらい的な風潮も見かけるがどう思うか)について聞かれた際の回答である。

自分の愛を人に見せた方が勝ちみたいなマウントの取り方をする方も、確かにいらっしゃいますけど、愛の表現は人それぞれですから。缶バッジを集めている人は、缶バッジで自分の愛を表現しているだけ。執行回数を口にしている人は、回数で愛を表現しているだけ。じゃあ缶バッジも持ってないし映画も1回しか観てないけど、毎日安室さんのこと考えていますっていう人に愛がないかっていうと、違う。愛の表現の仕方なんて人それぞれじゃないですか。

 

かの有名な太宰治は、“愛は、この世に存在する。きっと、ある。見つからぬのは愛の表現である。その作法である。”と著書の中で書いた。

愛しているから何をしても許されるわけではない。でも、間違うことはあるだろうし、後悔することもあっていい気がする。大事なのは自分の頭で都度考え、ポリシーを持ち芯のある行動を取ることだと思う。

誰かを愛しながら、自分なりの人を愛する作法を身に着けていきたいものである。

 

オタクとしての学びの多い『シン・浪費図鑑』、是非お手に取ってみてください。

 

君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる―『ウチにおいでよ(2018/9/3更新分)』を読んで―

 

 

「ボーカルが1番好きです」

 

2018年9月3日、毎週月曜更新ジャニーズweb連載『ウチにおいでよ』の中で、内くんがそう書いていた。

ちょうど1週間前、Summer Paradise 2018のステージに立っている最中、内くんは「バンドのボーカル楽しいなあ」と思っていたらしい。ボーカルはやりがいがある、とのこと。

ド直球の言葉が胸に、ずばん、と響いた。嬉しくて泣きそうになった。

歌って踊る内くんにずっと出会いたくて、死ぬほど焦がれて、やっと出会えたその日に、内くんが「歌うの楽しい」って思ってくれていた。それを知ってほっとした。こちらからの一方的な願いではなかったということに、心の底から安堵した。

「歌っている内くんを望むことを許された」、そんな気がした。

 

しかし内くんは続く文章の中で「二度とライブやらないとは言ってないから」という旨の供述をしているのだが……いやいやいや8月6日更新分の連載内での匂わせ発言みたいなの何だったの!?「自分の中でこの夏のライブが最後かなって思ってる」みたいなこと言ってたじゃん!?!?

 

と、ぎゃあぎゃあ騒ぎつつも、大人しく内くんがボーカルを務める次の現場を首を長くして待つことにする。もちろん10月からの舞台『まさに世界の終わり』も楽しみにしてる(演技をする内くんに興味のある人はプレイガイドでもチケット売ってるからね!)。

 

 

去年の9月から月一ペースで書いている要望ハガキは、2年目も無理せずがんばりたい。何かしらの形で内パラの映像化頼むよマジで。

 

内くんの歌を待っている人、ちゃんといるよ。

だからまた、ライブで会わせてね。