ごねんぶりにどめの

時代を嘆くなって、言ったじゃないか!

「売れたい」人たち―A.B.C-Z写真集『五つ星』を読んで―

先月くらいから、CD・DVD/BDの発売やコンサートの申し込み・当落等でせわしなく動き回り一喜一憂しながら日々を生きているのは、どこのジャニオタも一緒でしょうか。自分がジャニーズWESTのツアーBD発売に始まり舞祭組とジャニーズWESTのコンサート当落を終え、今後はジャニーズWEST・キスマイの新曲、そして舞祭組アルバムの発売が待ち構えているので、勝手に全ジャニオタが年末に向けて激務に追われているような錯覚を抱いているだけなのですが。

そんなジャニオタ的過重労働の中、またも新たなグループに関心を持ち始めている。A.B.C-Zである。

特別これと言ったきっかけはなかったが、以前から一度A.B.C-Zのパフォーマンスを見てみたい気持ちがあったので先月DVD『Summer Concert 2014 ABC-Z "Legend"』を購入した。期待を裏切らないパフォーマンスに、さすがジャニーズの舞台班と圧倒された。

また、ちょうどその頃引越しをして冠番組『ABChanZoo』を見られる環境になったためなんとなく見始めたところ、今では毎週の楽しみの一つになっている。30分番組なのでテレビが苦手な自分(ジャニオタなのに……)にはありがたいことに加え、取り上げるテーマが絶妙に「そう来るか!」というものが多く、毎回A.B.C-Zと一緒にちょっとした学びを得ている。

こうして徐々に生活の中にA.B.C-Zの色が増えてゆく中、本日手に入れたものがこちら。

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2017年4月25日に発売されたファースト写真集『五つ星』である。ダイアリー付の初回限定盤と写真集のみの通常盤があるが(表紙カバーが異なる)、表紙の写真に惹かれて通常盤を購入。

内容はこちらのサイトで説明されているもので概ね間違いない。しかしあまりにも端的に語られ過ぎているのが実に惜しい。わたしの独断と偏見フィルターを通した説明をさせてもらうと、“サプライズなセクシーショット”と思われる写真が初見ではミットに収めるのにひと苦労するほどの変化球だったので、さらっと書かずに太字か大文字で強調してほしかった。もっと読者を煽ってくれていい。なんなら製作者側がセクシーショットと意図していないであろう写真からもセクシーさが感じられるので、総合的に見ると写真集のうち8割から9割はセクシーショットと思ってもらっていいと思う。この写真集を見るとセクシーの閾値がだだ下がりする。脱ぐことだけがセクシーじゃない。マスカット食べても水飲んでも髭剃ってもセクシー。

“テキストパートも充実”と書かれているが、その説明に嘘は無い。まずメンバー全員が1対1で対談しており、それぞれタイトルのつけ方が洒落ていて読み手を惹きつける。例えば『塚田が五関にちょっかいを出す理由』『台湾ロケの翌日、河合と橋本は中華丼を食べた』等々。どこか小説的で、これからちょっとしたドラマでも始まりそうなタイトルのつけ方がツボに入る人は少なくないのでは?と思う。そして各対談は長文ではないものの、それぞれの組み合わせで異なる空気感を感じ取れる文章となっている。

充実した写真集の最後を締めくくる、メンバー全員での座談会がまた良い。写真集の中で最もぐっときたテキストがここにある。それは橋本くんの言葉を皮切りに、5人が今後の目標について語っている場面である。

橋本 「売れたい」っていう目標が皆、一緒だったら、これからも俺たちは大丈夫だと思う。でも、この中の一人でも、今の位置でいいやって思ってたらいやだなって。今の年収でもまぁまぁちゃんと暮らせてるし、今くらいの生活ができてれば、もうこれ以上は上にいかなくてもいいやって思ってる人がいたら、もう上には行けないよ。

河合 考え方が違っても、目指すものが一緒だったらいけるんじゃないかな。

戸塚 今日はメンバーを“ぶっ殺してやろうか”って思っても、次の日は“まぁいいか”って。その繰り返しじゃないかな。

塚田 売れ方とか成功の仕方っていろいろあって、もちろん嵐の国立競技場とかはすごいなって思うけど、それと違うっていうのもワクワクすることだなって。どのタイミングで何がきっかけになるかなんて、全然分かんないから。

五関 どうなるんだろうね。わかんないからこそ楽しみだよね。

最年少のぴしゃりとした言葉をきっかけに、お兄ちゃんたちがそれぞれ語り始め、最後は最年長がふわっと締める流れがたまらなかった。各メンバーに対するわたしの勝手なイメージがそのまま言語化されたような言い回しだったのが余計に響いた。拙い言葉を意志を乗せてカバーする橋本くん、高い理想をひたすら目指している河合くん、ふわっとしている中にすっと芯が通っている戸塚さん、一見突飛だけど思わぬところで決めてくる塚田さん、何事にも柔軟な五関さん(5人のキャラクターについての知識はほぼゼロなので的外れだったらそっと教えて下さい)。

それに加え、こんなに貪欲に「売れたい」と思っている人たちなのかという気付きが、自分の中では衝撃的だった。正直、A.B.C-Zを舐めていた。もっと上に行きたいという気持ちで活動しているグループはジャニーズにしろそうでないにしろ星の数ほど存在するとは思うが、こうもはっきり言われてしまうと見過ごしてはいけない気持ちにさせられてしまう。誰かのいちばんにならなくてもいいから、もっと沢山の人に少しでも興味を持ってほしい。

A.B.C-Z、もっと世に知られてほしい」。その意志の下、初めてA.B.C-Zのシングルを発売日に購入することを決めた。12月13日発売『終電を超えて~Christmas Night~ / 忘年会!BOU!NEN!KAI!』(初の両A面!)を是非一緒に手に取ってみませんか。これを買うだけでクリスマスと忘年会が一度に来るとは、なんてハピネスの極み。ジャケ写見ただけで一目瞭然。

 あとA.B.C-Zのファンじゃなくても、3000円前後のお金くらいならためらいなく使えるよっていう人は是非写真集を購入して一読下さい。 良質の写真とテキストしかありませんので。

A.B.C-Zファースト写真集「五つ星」<通常版> (TOKYO NEWS MOOK)

A.B.C-Zファースト写真集「五つ星」<通常版> (TOKYO NEWS MOOK)

 

 

※ 横尾さんにハマった時も同様の発言をしましたが、A.B.C-Z初心者におすすめの作品等ありましたら是非ご教授ください。気軽にツイッターはてブのコメント等で話しかけてもらえると嬉しいです。